『遅刻しない』と言いながら遅刻を繰り返してしまう人の心理 ~まとめ記事~

目次

 『社内コミュニケーションを改善し売上を上げる専門家をしています
山本記大です。
悩みすっきりカウンセラー』って何?というお問い合わせを頂くことがあります。
あるとき、過去に僕の個別相談やコミュニケーション研修を受けたことのある経営者Kさんとその後の
アフターフォローとしてお会いすることがありました。

その時に『山本さんの仕事は簡単に言うと、≪社内コミュニケーションを改善し売上を上げる専門家
なのでは?うちの会社のために実施してもらったことを考えるとそう思う』
そのような意見を頂きました。
K社長ありがとうございます。

今日は『遅刻しない』と言いながら遅刻を繰り返してしまう心理について書きます。
遅刻といっても在宅勤務が勧められている今日では、遅刻だけではなく納期や期限を守りきれないことも
関係があるお話です。

『遅刻しない』と心に決めながら遅刻してしまう記事を書くきっかけ

 『遅刻』についての記事をきっかけは前月、ある引越業界の経営者からの何気ない過去の体験談を聴かせてもらう機会があったことでした。

『うちは引越されるお客様の不満足を減らして満足してもらえる工夫をしている。出勤時間に遅刻する
クセを持っている社員がいるとお客様のお荷物をお届けする時間が遅れてお客様とトラブルになってしまうのでは?ということを気にしている。』

『うちの業界は紹介で仕事をもらうことが多いけど、何かトラブルがあるとSNSで書き込みされてしまう可能性がある。そうなると、〇〇社に引越のあっせん・紹介することはやめようとなってしまう。そりゃ紹介した不動産会社とかもお客様からクレームが入って自分の会社の評判が落ちるからね』

『現場に従事する先輩や上司が出勤時間に遅刻することは荷物をお届けする時間にも遅刻することと繋がっていると指導しても直そうとしない。口では直しますと言いながら何度も遅刻を繰り返してしまう社員がいる』
というお話を聴かせてもらいました。

そのお話を聴いた僕は
『もっと会社の売上を上げるお手伝いの1つとして、クレームのリスクを減らしたいと考えて対策する
リスクマネージメントも1つの売上を上げるお手伝いにもなる。それはあまり意識していなかったことかも
しれない』と考えるようになりました。

『遅刻しない』と言いながら何故か遅刻を繰り返してしまう人の原因・心理とは?

 ここでは『遅刻しない』と言いながら何故か遅刻を繰り返してしまう人の心理について実例を交えてお話します。
最初にもお伝えしましたが、何も『遅刻』だけに限ったことではありません。
遅刻することは決められた納期や期限を守ることができるかどうか?にも関係します。
さらには社会的信用にも影響を与えることは言うまでもありません。

この引越業界に携わる会社ではないですが、某アパレルメーカーで服をデザインする部署で働いている女性社員A氏の実例です。
このA氏は本人としても遅刻クセを直したいと思ってGoogleで遅刻しない方法を検索して日常で取り組む方でした。
それでも直らずに『Aさんに遅刻クセがなかったらね』と言われる状態でした。
この方の6ヶ月間にわたる相談にのらせてもらった結果ある事実がわかりました。

それは
『小学校1年生の時に、本当は遊びたかったのに両親のすすめで習いごとに通っていたこと』でした。
私たち大人にとっては『そんなことかよ(苦笑)』と思うかも知れません。
そう思うのは、当時の記憶が奥深くにしまいこまれて日常で思い出すことがないからです。
または、大人へと成長する中で自分の思うようにいかないことがあることを受け入れるからです。

子どもにとっては遊びたいのに遊べないというのはかなりの苦痛・理不尽なことです。
これが原因で、A氏は自分よりも立場の強い大人(当時は遊ぶ機会を奪う形になった両親)への
無意識の抵抗として『遅刻する』という生き方を身につけました。
彼女に聞いたところ、遅刻の常習犯としてよく習いごとの先生や両親に叱られていたといいます。
彼女にとって遅刻とは、遊ぶ機会を失われるきっかけを作った先生や両親への抵抗・習いごとよりも今は
遊びたいという隠されたメッセージだったのです。
この時の遊びたいのに遊べなかった体験が自分の中で感情的にケジメがついていなかったからこそ、どれだけ時間を重ねても遅刻してしまうクセや習慣が根本的に解決されることがなかったのです。

遅刻クセのあるA氏への解決方法とその後

 A氏にとって本当に効果的な解決策は、本当は当時何がしたかったのかに気づいて感情的にスッキリ解決することです。遅刻しないための対策をしたところで、それは雑草の葉っぱの部分をちぎっているだけなのです。根っこはそのままなのでどんどん草が繁殖するだけです。感情も根本から解決しなければより一層エスカレートしてこじらせてしまうこともあります。

その後のA氏は当時できなかった遊びを大人になってから遊ぶようになりました。いまはネット通販があるので簡単に注文して取り寄せることができます。便利になりましたね。例外なく彼女もネットで取り寄せてゲームで遊ぶようになってから時間をかけて出勤時間を遅刻することが減っていきました。

遅刻しないための方法をいろいろ試して成果があがらないとき、それは小さい時の遊びたいのに遊べなかった体験が関係しているかもしれませんよ。

最後に

 僕自身も、大学在学中の就活で道に迷ったことが原因で就職説明会に1分遅刻してしまい、説明会に参加させてもらえない出来事がありました。就職説明会に時間通りに来ることができるかどうか?から既に選考が始まっていたことに気づいたのは後々のことでした。

『過去に〇〇したかったのに〇〇できなかった』という体験が遅刻だけではなく、自分や身の周りの社員
一人一人の人生に大きな影響を及ぼしていることがあります。

あなたやあなたの身の周りにいる社員さんたちの何気ない発言や行動は、過去に満たされなかった体験の中に潜んでいるのかもしれません。
ただ、自分ひとりでは思いだせないことが多いです。そんなときは、専門家である僕に任せて相談してみませんか?